擦り切れた防災頭巾カバーを補修する

防災頭巾カバー補修 服飾・学用品

長女の入学に際して防災頭巾カバーを手作りした時には、「6年後このカバーにはたくさんの思い出がしみついて、色あせボロボロになっているんだろうな」と思ったものでした。ところがまだ長女は3年生だというのに、防災頭巾カバーの方はそろそろ使用継続がおぼつかないほどボロボロ・・・これは想定外でした。

「防災頭巾カバー」と検索すると、市販品の販売サイト、作り方説明サイト、作成過程を記したブログ、などなど出てきますが、「手作り防災頭巾カバーは数年で擦り切れる」という事実については、擦り切れてからあわてて「防災頭巾カバー 補修」などと調べなければ明かされないのです。そこで数多くの方が、作り方説明の通りに作り、数年でボロボロになって困っているのではないでしょうか。

別記事では、「そもそも擦り切れるたびに気軽に作り直せるほど、防災頭巾カバーをもっとずっと簡単に手作りしよう」という観点から、クッションカバーをリメイクする防災頭巾カバーの作り方についてご紹介しました。

我が家でも実際、上の記事で紹介した作り方で新しく作ったのですが、古い方の防災頭巾カバーも擦り切れた箇所の布地を貼り替えて補修したので、以下でその過程をご紹介します。

ボロボロになるのは背もたれ部分

まず大事な情報は、防災頭巾カバーが一番ダメージをくらう箇所は「背もたれ部分」だということ。学校の椅子といえば、金属製のパイプに木製の座面と背もたれがついていると思いますが、この木製の背もたれ、使い古されてギザギザしているこの板端に、子どもの背中でカバーが押しつけられて、否応にもボロボロに擦り切れます。

防災頭巾カバー - 背もたれポケットの擦り切れ

防災頭巾を入れる「防災頭巾ポケット」の方には裏地をつけても、椅子の背もたれにかぶせる「背もたれポケット」の部分はペラペラの表地1枚という作り方が多いですが、この背もたれポケットにこそ厚い厚い裏地を取り付けるべきです!

ともあれ、すでに擦り切れてしまったものはどうしようもありません。擦り切れが軽度な場合は、部分的にかがるなどできるかもしれませんが、娘のものはくっきりと背もたれのラインに沿って色あせと穴あきが広がっていたので、背もたれポケットの部分の布地を取り替える方針で補修を進めました。逆に言えば、丸ごと作り直さなくてもこの部分の布地をうまくほどくことさえできれば、補修は可能だということになります。

どこまで解体しなければならないか

ここから先は、最初に作る時にどのような手順で縫い合わせたかによりますが、そんなもの何年か経ったら覚えてないですよねえ。私もきれいさっぱり忘れました。どこかに返し口を作って最後に縫い閉じているはずなので、返し口を見つけてそこだけほどき、裏表をひっくり返すのがファーストステップと思われましたが、はて3年前に縫い閉じた返し口がどこだったかなんて、覚えていません。そこで、とにかく取っ手のついている最上部を一辺がっつりほどきました。背もたれポケットはこの上部で本体と縫い合わせられているので、どのみちほどくことになりますし、補修ついでにこの取っ手を取り外してしまおうと考えたからです。なぜかというと・・

防災頭巾カバー補修 - 上部の取っ手で吊るした様子

この取っ手、あまりベストな位置についていないなと常々思っていたのです。特に防災頭巾本体よりカバーの方が大ぶりの場合、手に持ったときこんな感じになります。ぶよんと形がくずれて、なんとも格好悪い。なので、この取っ手がついている部分を丸々ほどいて、取っ手を取り外すと同時にここを返し口にして表裏をひっくり返しました。

防災頭巾カバー補修 - ほどく必要のある箇所

裏表にしたのが上の写真です。写真左が「フタ」にあたる部分、写真右が防災頭巾を入れる本体の部分で、緑の布地は本体部分の裏地です。青い線で囲った部分が最初にほどいた部分で、ここでフタ、取っ手、背もたれポケット、本体が縫いとめられていたことになります。

肝心の「背もたれポケット」部分の布地は、ひっくり返して内側にきているので写真に写っていませんが、本体と両脇で縫いとめられているので、取り外すにはさらに赤い線で囲った部分をほどく必要があります。本体よりやや短めにできているので、両脇まるごとほどく必要はありませんが、新しく縫いなおす際はほどいた糸端がほつれてこないように補強する必要があります。

背もたれポケットの裏に「裏地ポケット」を仕込む

ともかく必要な部分をほどき、ボロボロの背もたれポケットを取り外しました。あとは新しい布地を元どおり縫い止めれば補修完了ですが、それではまた6年生修了を待たずにボロボロになってしまうので、背もたれポケットには分厚い裏地をつけたいところです。ですがあまり分厚い生地を縫い込むと、縫い目がゴロゴロしますし洗濯時に乾きも悪いので、裏地を直接縫い込むのではなく、縫い終えたあとで裏地をはさめるように、背もたれポケットの裏側に「裏地ポケット」を仕込みました。

防災頭巾カバー補修 - 新しい背もたれポケットの取り付け

上の写真は、一度表にかえして、新しい布地をあてがったところです。新しい背もたれポケットの下辺に同柄の布地が縫いつけられているのがお分かりでしょうか。これはボロボロになった古い背もたれポケットの、穴の空いていない部分を切って二つ折りにしたものです。これを縫いつけておくことで、あとで裏地をはさんだ時にずり落ちたり見えたりすることを防ぎます。わかりづらいので写真をもう一枚・・

防災頭巾カバー補修 - 新しい背もたれポケットの取り付け

あとは再び裏表にして、ほどいた部分を元どおり縫い合わせるだけです。もちろん、どこか一箇所返し口を開けておくのを忘れずに・・下の写真が完成品です。

防災頭巾カバー補修 - 完成品

擦り切れ防止のため、背もたれポケットに古タオルをはさみました。はさんだことが分かるように敢えてはみ出させていますが、この下端を先ほどの「裏地ポケット」の中に押し込めば、見えなくなります。擦り切れ防止策は、これで万全。あとは各所にマジックテープかスナップをつけ、取り外した取っ手の代わりになるものをつければ完成です。

マジックテープと取っ手をつける位置

通常、マジックテープは全体を縫い合わせる前に個々のパーツにつけます。パーツが重なってしまってからでは、ミシンを使えないからですね。でも私は、マジックテープではなくスナップをつける派なので、全体を仕上げてから最後につけました。

なぜスナップにしたかという最大の理由は、安いマジックテープの粘着力では、防災頭巾の重みを支えきれないからです。入学時にもたせた時には、ダイソーのマジックテープを取り付けてあったのですが、その後の授業参観や保護者会で娘の椅子に目をやった時に、マジックテープがちゃんとくっついていた試しはありません。粘着力が弱すぎて外れっぱなし。これはダメだとスナップに付け替えました。ちゃんとした手芸店のマジックテープなら大丈夫なのかもしれませんが、安物のマジックテープをつけるくらいなら、スナップの方が優秀です。マジックテープは固くて手縫いが困難ですが、スナップは楽に手縫いできるので、わざわざ取り付け位置を測って印などつけなくても、全体が仕上がってからメノコでひょひょいと縫えば大丈夫です。

そして取り付け位置ですが、通常は背もたれポケットの下端、およびフタの下端に取り付けますね。でもオススメは「防災頭巾の取り出し口」に一箇所取り付けることです。

防災頭巾カバー補修 - スナップの取り付け箇所

すみません、良い写真がないのでここだけ新しく作った防災頭巾カバーの写真で説明します・・写真の矢印の位置です。ここに取り付けておくと、防災頭巾の重みに引きずられて防災頭巾カバーがダレンと椅子の後ろに垂れ下がり、なんとなくみっともない・・という事態が回避されます(特に薄めの生地で作った場合はこうなりがちなので有効です)。娘の学校では、掃除の時間に椅子を逆さにして机に乗せる、ということをしないので、むしろ他の2箇所は要らず、ここにだけスナップをつけておけば問題ありません。椅子を逆さにしないのは低学年だからなのか、地域性なのか、時代の変化なのかわかりませんが、もし椅子を逆さにする場合は、やはり背もたれポケットの下端にもつけておく必要があるでしょう。そこを止めておかないとストンと抜けてしまいますから。

最後に「取っ手を取り外してしまったけれど、どうやって持ち運びするの?」という点ですが、私はここにフックをつけました。

防災頭巾カバー補修 - フックの取り付け箇所

もう一度同じ写真で恐縮です。写真の丸印の位置、防災頭巾の取り出し口の左右にフックを手縫いしました。ここにナスカンのついた手頃なベルトを取り付ければ、肩掛けカバンのようにして持ち歩くことができます(娘が持っていく時には、絵の具セットの肩ベルトを使わせました)。正直なところ防災頭巾を持ち運ぶのは、長期休暇の前後だけですので、何も持ち手がなくても大きめの袋に入れるなどすれば何とかなると思います。ただ始業式・終業式は他にも荷物がいろいろあるので、手に持つより肩にかけられたら便利かなと。取り付けた肩紐は、取り外して必要なときだけ持って行ってもよいし、つけっぱなしにしていても問題ないと思います。

まとめ:補修するついでに頑丈に便利に

そういうわけで、ボロボロになってしまった背もたれポケットを取り外して、防災頭巾カバーを補修しました。本当は、新しい防災頭巾カバーにしてやろうと思って、別のものをわざわざ作ったのですがね・・娘は「今までの柄がいい。この防災頭巾カバーがかかってると、私の椅子って感じがするの」と言います。まあそこまで気に入ってくれると、3年前に苦労して作った甲斐もあったというものです。そこで娘の思い入れを大切にして、あと3年使えるように、背もたれポケットの裏側に分厚い裏地を仕込み、上部の取っ手を取り外して肩掛け仕様にするなど、いくつかの改善を施しました。これでたぶん、もう大穴は開かないでしょう。

ただ、避けがたいのは色あせです。今回背もたれポケットの部分だけ生地を新しくしたわけですが、防災頭巾カバー本体との色の違いには驚きました。別生地かと思うほどの退色。強烈な日差しが差し込む教室に、通年置きっ放しなので仕方がありませんね。そういうわけで、あと3年使ったらさすがに次女に使いまわせる状態ではないと思いますが、一人ひとつ、6年間の思い出をみっちり詰め込めたらそれでよいかと思います!

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